[ODFD#0004]心のつながり

目的

日本人特有の信仰を理解することで、日本社会への適応を推進する。

対象読者

すべての障害当事者(それ以外にも日本に住む外国人)

著者/障害

なおぴょん/統合失調症

内容

日本神道の世界観

日本人は基本的に無宗教と言われている。しかし実際には無宗教ではなく、心のつながりというものを信仰しているのではないだろうか。その心のつながりを信仰する背景には日本神道の世界観が存在する。

日本神道について

日本神道の考え方としては

  • 多神教。唯一絶対の神は存在しない。
  • 人間は本来善である。
  • ただし人間には心のゴミ(穢れ)がたまる。
  • それを定期的に清めて本来善なる自分に戻る

という考え方をする。

どうして心のつながりが自分の拠り所となりうるのか

人間の安定のためには自分自身の内に拠り所となるものが必要になる。おそらく日本人にとっての心の拠り所とは八百万の神様なんだろう。しかし日本人の心のつながりの世界観においてはそこに完全を求めない。日本の八百万の神様は絶対者ではない。つまり「心のつながり」というネットワークを用いて、自分の満たされない部分を他人の心に求めても全く問題はない。八百万の神様のネットワークを用いて自分の心を満たしていくのが日本神道であり、心のつながりなのだ。言い換えればつまり自分の内の拠り所に自分のすべてを委ねることは一切しない。

それと対極なのがキリスト教を始めとした一神教だ。私自身は一神教(キリスト教)の信者なので、キリスト教の場合を言えば、自分自身の内に拠り所はイエス様で、それは全能の神様で、そこには絶対的な神様の愛が存在するため、そこに自分自身をすべて委ねる。そうすることであらゆる言動が神様によって正されていくという考え方だ。自分自身ですべて完結できるので、そこに「心のつながり」といった発想自体が生まれようがない。